青空と暗い屋上2
夏、飛びだとうとしない烏
いつもと変わらない

暗い屋上

彼の母は腐食していた肌を切り刻まれ
トイレに流された

それはもうさっぱり
綺麗に。

彼女は悲しみの底に連れていってもらうことにした

あの日の屋上。

彼は座り込んでいる彼女を見つけた。

彼女のもとまでゆっくり歩いたあの映像を忘れない

彼女はぐったりして髪がカーテンのように流れていた
そのカーテンの中には顔がありその下の地面には深紅の血がきれいな池をつくっていた

彼女の真っ白なきれいな手は
カッターが刺されていて
血が流れ出ていた


もう君には感動さえ覚える


そっと抱き締め彼女の重さを確かめる





小さい頭に細い腕
そこからは綺麗な血が流れている







彼は刺さったカッターを思いきり抜いた




鮮やかな血が飛び散った








もうそれは





芸術を越える美しさであった
< 13 / 13 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

恋に恋してる
ミサコ/著

総文字数/48,269

恋愛(その他)95ページ

表紙を見る
瞑想と彼女と現実と
ミサコ/著

総文字数/12,383

恋愛(その他)36ページ

表紙を見る
深呼吸の仕方
ミサコ/著

総文字数/10,392

青春・友情23ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop