恋のウタ
「照れんなッて」
「だからぁ」
「違うよぉ」
★
「ッてゆう」
「ふーん」
「別れてないんだよね」
「別れた覚えはないんだけど」
「ならよかった」
綾ちゃんはそれ以上聞かなかった
もしかしたら変な顔をしていたのかもしれない
ほんとは泣いてしまいたかった
メールでしか繋がっていないんだから不安じゃないわけがなかった
やっぱり海斗なんて選ぶんじゃなかった
1人自分の部屋ですすり泣く
「ッw…ぃゃだ…ふっ」
「好きだよ」と書かれたメールを見て涙があふれる