恋のウタ

「照れんなッて」

「だからぁ」

「違うよぉ」



「ッてゆう」

「ふーん」

「別れてないんだよね」

「別れた覚えはないんだけど」

「ならよかった」

綾ちゃんはそれ以上聞かなかった

もしかしたら変な顔をしていたのかもしれない

ほんとは泣いてしまいたかった

メールでしか繋がっていないんだから不安じゃないわけがなかった

やっぱり海斗なんて選ぶんじゃなかった

1人自分の部屋ですすり泣く
「ッw…ぃゃだ…ふっ」

「好きだよ」と書かれたメールを見て涙があふれる

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