キスの魔術師
しっかりとした声。
『うん……うん…うん』
恭介が離れたと思ったら、あたしをくるっと恭介の方に向けた。
「ハイジ…1年間がんばって。…俺も頑張る」
『……経った1年だよ。……頑張る』
恭介の顔が近付いてきて、またいつものようにキスをした。
恭介とキスをするのは久しぶりな気がして、とってもとっても甘いキスだった。
「I love you throughout the life.(俺は一生あなたを愛すよ)」
『あたしも』
そしてまた重なる唇。
あたしはウエディングドレスを着ていて、おめかししている。
恭介も身なりを整えた格好。
なんだか、結婚式みたいだった。