キスの魔術師
『キャァ!?』
誰もいないと思っている所で人の声が聞こえてきたもんだから、あたしはさぞかしびっくりした。
「わ、ビックリさせちゃった?」
『…あ、いえ…………』
声の聞こえる後ろの方に振り返ると、そこにいたのは
『わぉ』
黒髪のイケメン君だった。
まぁそれが恭介だったというわけで。
「俺の足に引っ掛かってたね」
『引っかけたんじゃなくて?』
「人聞き悪いなぁ…」
『まぁあたしの前方不注意だからしょうがないけどね』
あたしはその時に恭介に一目惚れしちゃったというね…。