キスの魔術師
ほんと、こんなに自分の可愛さがわかってないハイジはすぐに誰かにもってかれそう…。
『ほんと、もっと自覚持って』
「……恭介が言うなら」
俺はハイジの顎をクイッと上げて目と目を合わせた。
『ハイジ……。1年間、頑張って。俺も頑張るから……』
「あったりまえじゃん。…大丈夫だよ」
そして俺はハイジの唇に唇をつけた。
ハイジ…
ハイジ……
もう大好き。
好きすぎて死にそう……。
角度を変えてハイジにキスの雨を降らせた。
ハイジ……もしハイジが〝行くな〟つったら、俺行かないと思う。
…って、さっき頑張れっていったばっかなのに…。
俺って弱いな…。