キスの魔術師

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俺がまだ、あまり尚樹を危険人物と判断していない頃のこと。

…5歳くらいだったかな?






「恭介君!」


『なに? 尚樹君』



幼稚園の自由時間の時…



「…おらよっと!」


『わぁぁあ!?』




俺が振り向いた瞬間に、尚樹は俺に向かってカブトムシを投げてきた。




「あははっ。恭介君って、カブトムシ大好きだよね?」




当時カブトムシが結構好きだったけど、この投げられたカブトムシが口の中に入って痛い目にあったせいで……



『うわぁぁあぁぁああああん!!!』




俺はカブトムシが大嫌いになった。




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