ヘタレな彼が好き

「げげげーえっ。
待ち時間、今からだと3時間だって!
ほんのちょっっとだけ恥ずかしくても
何時も棒立ちしながら
待つよりマシでしょ?
ゆりは黙ってていいから、
あたしと花音が誰かに頼みこむから!
いいでしょ?!」

美奈の口車にのせられた。



「すみませぇーん。
あのぉ…"連れ"って
ことにしてもらって、
列に入れてくれませんかぁ?」

花音がぶりッ子口調で、
前方の列に並んでる中で
1番筋肉質な男達グループに聞いた。


おい、あほかっ!
超ストレートじゃんっ!
こんなストレートで大丈夫なわけがない。


でも昔から花音はそうだ。
何事にもストレート。
そんな花音が私は好きだ。

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