*天然彼氏の観察日記*
「お、奈留ちゃん。拓也の女になったんだろ?よかったじゃん。拓也いいヤツだから安心しなよ。」
「あっ、はい!どうも…。」
こっちからだと奈留の表情は見えないけど、困ってると思う。
言葉が固いもん。
隆介さんがいきなりこっちを見てニコッと笑ってから、奈留の耳に顔を近づけて何か話している。気になる…。
隆介さんが話し終わったと同時に、奈留がおどおどしだした。
「じゃそうゆうことで。ばいばい。」
『は、はい…。』
奈留と別れた隆介さんはだんだんとこっちに近づいてくる。
あたしの席は窓側の一番後ろだから、ドアから歩いて一直線のとこだ。
そしてあたしの目の前まで来た。
「唯ちゃん一緒に弁当食べない?」
『…え?』
断ったら後でなんかされそう…。
『だ、大丈夫です。』
「やった!じゃあお礼に…」