*天然彼氏の観察日記*





「あ、じゃあ俺そろそろ行くわ。帰りも一緒に帰ろうな。迎えに来るから。」



と言い残し教室を去っていく。



ボーっとしてたら目の前に奈留がいた。



「ねぇ綾…なんかされた?」


『なんかってなに?』


『その…キス、とか。』


『あっ…!』



思い当たることが一つ。



『ほっぺにキス、された…。』


「やっぱり。」



やっぱりって知ってたの?だったらなんで教えてくれないのよ。もー…。



と心の中で独り言を言いつつ机に突っ伏しった。



「はっきりさぁ、言いなよ?楠原くんに。後々バレたら面倒だから。そんで守ってもらいな。」


『んー。』


「楠原くん、いざとなったら頼りになるんじゃないの?」






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