*天然彼氏の観察日記*





「はい。姉貴には二度と関わりません!」と言いながら逃げていった。



つか、姉貴って…あたしいつアンタらのお姉ちゃんになったわけ?

でも姉貴って言われんの悪くないかも。



…って何を想像してんだ、あたし!



と、自分に鞭を入れ、気を取り直して隆介さんのとこに戻ろうと回れ右をする途中に、ゴツゴツとした固いものに頭がぶつかった。



『ったぁ―――……!』



壁…なわけないし、ここ道だったはず。



「あ、ごめん。平気?唯ちゃん。」


『え…隆介さん?』


「そうだけど、一瞬忘れたろ?」


『ご、ごめんなさい…?』



瞬間移動でもしたのかなぁ。さっきまであそこに居たよね?



「じゃあ、とりあえず帰ろうか。」


『はい。』



―――――



そのあとは、特に何もなく家に帰れた。

強いて言えば、今日はお父さんもお母さんも出張でいないから家に一人だってことぐらい。







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