恋に恋した5秒前
「嫉妬?」
…というか、何故京平は恋に言ったことを知ってるんだ?
そんなことを思ったけれど、特に気にはしなかった。
「そう嫉妬。レンと友達…、いや、仲がいいのに、相談してくれなかったっていうのが淋しかったんだろ」
「そういうものなのか?」
「そういうもんなんじゃねーの」
へぇ…
僕は自分のことで精一杯で、「他人に相談」という選択肢も頭になかった。
悪いことしたな…
「…でさ。」
京平は急に話を変える。
だから嫌いだ。
…って、嫌いじゃないんだけども。
「来月留学するってことは、れんちゃんにはいつ告白するの」
「告白…」
…しないつもり。
なんて京平に言える訳もなく。
「今はまだ放っておいて欲しいんだ。自分でやるから」
「そっか、そうだな。レンがちゃんと自分でキリ付けるよな。ちゃんと言えよ、自分の気持ち」
そう言うと「今からレナと電話で語る予定だから!」と京平は走って帰って行った。