恋に恋した5秒前
「―レン。」
「…恋?」
「あたしね、あたし…」
――――――
「わ!」
僕は起きた。
「レン~、何寝てんの。まだ9時前だぞ。んで今から体育祭の出場種目決めんだよ!!ホラ、起きろ」
「夢だったのか…」
…夢にまで恋が出てきた。
これってどうなんだろう。
必死に諦めようとしてるのに、なんで、心は…
「おはよう。今日はな、このLHRで体育祭の出場種目を決める前に、ひとつ言うことがあるんだ。」
「最上、」と先生は僕を呼んだ。
そうか、そろそろクラスの皆にも言わなくちゃいけないのか。
僕は席を立ち、教卓の前へと足を運ぶ。
少し息を吸った。
京平と目が合う。
「最上が、この体育祭が終わったらアメリカに留学します」