恋に恋した5秒前
4 努力と才能と彼女
「おつかれさまでーす」
タオルとドリンクを配っていく恋は、初めてとは思えないほどしっかり仕事してて、すっかり先輩たちにも可愛がられていた。
「れんちゃんて、英語ペラペラなわけ?」
「ハイ!一応アメリカいましたから(笑)」
「れんちゃんはさ、なんでマネージャー希望したの?」
「バスケが好きなんです!チアガールもできますよ!」
部員から『れんちゃん』と呼ばれるようになった恋は、毎日が楽しそうだった。
恋の近くにいれるだけで、勿論僕も楽しかった。
するとハチ先輩が聞いた。
「れんちゃんって、好きなコいるん?」