恋に恋した5秒前
「何勝手に抜け出したんだよー」
「悪い、ちょっとさ、いつの間にか迷っちゃって」
「とか言って、二人で居たかったんじゃないの~?」
「違うよ」
携帯で京平と高橋に居場所を聞いて、近くの川のそばで合流。
二人に僕らは連れられて、京平の言う「花火が見れる絶景の場所」とやらに着いた。
あのあと、僕は偶然にも持っていた絆創膏を彼女の足に貼った。
恋に触れるのは初めてで、想いを見透かされそうで、少しどきりとした。
だけど、また彼女は笑顔で「ありがとう」と言ってくれたんだ。
こんなしょぼい絆創膏でありがとうなんて。
益々、きみを好きになる。