恋に恋した5秒前




審判の声で僕はジャージを脱ぎ捨てステージに立つ。


遠くから、聞こえた。



「レーンー!!!!!待ってたよー!!!」




恋。

がんばるよ。

待っててくれたって思うのは、自意識過剰かも知れないけれど、


きみの言葉で僕は百倍動けるようになるんだ。





「試合再開します。」


もう一度ホイッスルが鳴って、試合が、始まった。




< 89 / 152 >

この作品をシェア

pagetop