私vs国連 〜悲劇の世紀末救世主伝説〜
(あぁ、せめて、絡める相手でも居ればなぁぁぁ………。)
せめて十数年前ぐらいまでなら、それも望めたのかも知れない。しかし、先ほどから会場内を見渡した限りでは、そんな時代遅れの物好きなコスブレイヤーなそ、居るワケも無く……………。
(あぁ……………もう、勝手に帰っちゃおうかな〜〜……。)
そう思って6度目の溜め息をつこうとした斎藤の目に、信じられない光景が飛び込んできた…………!
前方から歩いてくるのは、紛れもなく、「あの男」のコスプレをした…………!
「………ブッヒッヒッヒッヒッ………。」
嫌がってた割にはキャラになりきっている斎藤は、上機嫌になってマントの男へと近付いていった。
「おゃぁ〜〜〜?これはこれは、ケンシロウさんではありませんか〜〜〜。」
原作通りの丁寧な言葉遣いでマントの男に声をかけるハートこと斎藤。
一方のマントの男も、
「コミケ会場で第一悪人発見!」
とばかりに、ハートこと斎藤に近付いてくる………。
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