【禁断の恋】赤い嘘【完】
ハァ。助かった。


胸を撫で下ろした私は、


「ありがと、椎名くんのおかげで助かったよ」


隣の席に座る椎名くんに囁くようにお礼を言った。 

「気にすんなって。それより外ばっか見てるけどなんかあるの?」


「え?ああ……別に何にもないよ?ただ空が綺麗だなって思って」


「そっか。今日すごいいい天気だもんな」


「……うん」



『外ばっか見てるけどなんかあるの?』


星矢を見ていることが椎名くんにバレてしまったのかと思った。


「ハァ………」


気を抜かないようにしなきゃ。


私は違う意味でもう一度胸を撫で下ろした。

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