【禁断の恋】赤い嘘【完】

―――――………


「じゃあ、お父さんとお母さん出掛けてくるわね」


「うん。楽しんで来てね」

「姫華、戸締りはしっかりするんだぞ?」


「分かってる。星矢もいるし、大丈夫だって」


土曜日の朝、父と母は笑顔で私に手を振った。


いつも履かないスカートなんて履いて、母は今でも女を忘れていないようだ。


「気を付けて」


私は父と母を送り出し、玄関の鍵を閉め自分の部屋に向かった。
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