【禁断の恋】赤い嘘【完】
「あのさ、前々から聞こうと思ってたんだけど……」

「何?」


一度間を置き、ベッドに座り直すと茜は私の目を真っ直ぐ見つめ問い掛けた。


「姫華……星矢くんの事が好きなんじゃないの?」


「え……?」


あまりに唐突な質問に私は言葉を失い、目を泳がせるしかなかった。


「隠さないでよ。あたし、本当は気付いてたの。
姫華が星矢くんの事が好きだって……。でも、いつか姫華が話してくれる日が来るまでって……ずっと待ってた」


嘘でしょ……?


茜はいつから私の気持ちに気付いていたの?


一気に心臓が暴れだし、手の平に汗が滲む。
< 119 / 175 >

この作品をシェア

pagetop