【禁断の恋】赤い嘘【完】
「何で今まで話してくれなかったの?」


「ごめんね。星矢への気持ちを茜に打ち明けたら……もう友達でいてくれないような気がしてたんだ」


「……まったくもう。あたし達何年の付き合いだと思ってんの?」


茜は呆れながらも、床に座っていた私の横に腰を下ろし優しく微笑んだ。


「星矢くんは確かに姫華のお兄ちゃんだよ。
でも、誰にだって恋をする権利はあるんだよ」


「恋をする権利……?」


「人を好きになるのに理由なんてないんだから。
だからあたしは姫華の事応援する」


「ありがとう。でも、私もう星矢に振られたんだ……」


数日前の出来事を思い出し、一気に暗い表情になる。


でもそこで茜は意外な一言を口にした。

< 121 / 175 >

この作品をシェア

pagetop