【禁断の恋】赤い嘘【完】
「じゃあまた学校でね」


「うん。またね」


その後、茜はすぐに家を後にした。


一人になりたい、そんな私の気持ちを察してくれた茜には感謝してもし足りない位だ。


そして私はある行動にでた。


一階にある両親の寝室に向かい、棚や引き出しを片っ端から開けて行く。


星矢と自分が本当の兄妹ではないという証拠を掴むために。


茜を信じていない訳ではない。


ただ、自分の目でしっかりとその事実を確認したかった。


「……あった」


大きな本棚の中にあるピンク色のアルバムを取り出し、急いで中を覗き込む。


その中には幼い頃の私と星矢の写真が収められていた。

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