【禁断の恋】赤い嘘【完】
エピローグ
星矢と結ばれた日から二年が経った。
私は星矢と同じ大学に合格し、思惑通り星矢のアパートに転がり込むことになった。
「二人で家賃折半すれば得だから」
両親は最初は反対していたが、星矢の後押しもありようやく私達の同居を認めてくれた。
実家からアパートまでは5時間以上かかる。
そのため地元の友達も、知り合いもこの町には誰一人いない。
でも私達は徹底していた。
家の中以外では絶対に兄妹らしからぬ言動はしない。
星矢と離れたくないが故、私はそれを忠実に守っていた。
勿論星矢も。
茜とは高校を卒業してからも月1回のペースで会っている。
『星矢くんのことまだ好きなの?』
そう聞かれ、私は首を横に振った。
『もう好きじゃないよ』
私は茜にもこの秘密を隠し続けている。
私の嘘は、日に日に増え続けていく。
これから先星矢と続いている限り永遠に。