【禁断の恋】赤い嘘【完】
「……ただいま……」


重い気持ちで玄関の扉を開け中へ入ると母が慌ただしく廊下を駆け回っていた。

「……どうしたの?なんかあったの?」


「あ、姫華!いいところに帰ってきたわ!!お父さんとお母さん今からおばあちゃんのところに行ってくるから」


私に気付いた母は、そう言って愛用の黄色い財布を私に手渡した。
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