【禁断の恋】赤い嘘【完】
第二章
二人の時間
「お父さんとお母さん今北海道にいるわけ??」
「うん……。今日、おばあちゃん手術するんだって。でも初期だから難しい手術ではないみたいなんだけどね」
翌日、カラッと晴れた太陽の元私と茜はお弁当をつつきながらそんな会話をしていた。
「でも星矢くんと二人っきりかぁ。なんか羨ましい!」
ニコッと笑う茜に私は苦笑いを浮かべながら話題を変えた。
「ってかさ、昨日の雷凄くなかった?停電長かったよね?」
「え?15分くらいしかしてなかったじゃん。そんな長くないよ」
昨日目が覚めた時には既に時計の針は21時を回っていた。
停電した時は確か19時位だったはず。
「それ……本当?」
「そんな嘘ついてどうすんのよ」
「だよね……」
茜がそんなくだらない嘘を吐く訳がない。