【禁断の恋】赤い嘘【完】
男の行動は徐々にエスカレートしていく。


首に這う男の舌に全身が身震いして気分が悪くなる。

抵抗という抵抗も出来ずなすがままになっている自分が情けない。


そんな私の有様を星矢は苦しそうな表情で見つめていた。


……神様。


神様は何故こんなにも残酷なんですか?


私にどれだけの試練を与えれば気が済むんですか?


「……んん………っ。ん!!!」


自然と頬を伝う涙。


涙で星矢の顔が歪む。


でもこのままの方が良い。

星矢の苦しそうな表情を見ていないほうが楽だ。


諦めかけた瞬間、


「……う………ぅう……!!!」


突然男の激しい唸り声が聞こえた。
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