【禁断の恋】赤い嘘【完】
星矢はどんな気持ちでその言葉を口にしたんだろう。

私はそれを聞くことができず、ただただ星矢の腕の中に包み込まれていた。


「……帰るか」


暫くその場で抱き合っていると、星矢はポツリと呟き私の腕を引っ張った。


「うん……」


一度星矢に視線を向けると、星矢は壊れそうなくらい悲しそうな目をしていた。

何故かそんな星矢を見ていると、私は堪らない気持ちになった。
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