フタリの事情。
わかんねー……

女の子って、摩訶不思議すぎる。



去年はりぃ、自分から「貸して~」って、俺の上着着てたのに。

今の俺の行動は、なんかアウトだったワケ??


……とにかく、嫌われないといいな……

嫌わないでくれよ……


お前が嫌なら、もうしないから。




そうこうしてるうちにショーは終わって。

俺のパーカーがガードしてくれたみたいで、濡れた観客が多い中、りぃだけは無事だった。


まぁ俺も、ちょっとだけ濡れたけど。

りぃがいつも持ち歩いてるらしい(?)タオル貸してくれたから、濡れるのも悪くないじゃん、とか思った。



その後は、園内でメシ奢って、また水族館巡って、売店とか適当に見て。

デートも終わりに差し掛かっていた、帰り道。



「てっちゃんは、誰にでもこういうことするの?」



突然歩道で立ち止まったりぃが呟いた。



「へ?」


「誰にでも……
優しくするの?」

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