フタリの事情。
*オンナゴコロ
「幼馴染ちゃん、カワイソー……」
昼休み。
購買で買ってきたコロッケパンを頬張ってる俺に、ワタルは引きつった顔で言い捨てた。
「テツタのことさぁ、オレ、これからニブチンって呼んでいい?」
「いっ、いいわけないだろー!!」
「だーって、ニブチンなんだもん。
これ以上ないってくらい、テツタにピッタリすぎるネーミングだよ」
「どこがだよっ?」
「そういうトコ!
ニブチンだって分かってないトコとか、特に?」
「んなチクチク言うなよぉ。
だからこうやって、お前に相談してるんじゃんか……」
――日曜日の、りぃの浮き沈みの激しかった機嫌のこと。
あれからどんなに考えても、俺にはさっぱりわかんなかった。
デートの初めから最後まで、何度も繰り返して思い出してみたけど……
りぃが拗ねた理由、ホントに何にも思い当たらなかったんだ。
しいて言えば、やっぱ服貸したことかな?
でも、いくら俺が考えたって、そんくらいの答えしか思い浮かばない。
だからこうして、恋愛経験値が高いワタルにすがる思いで聞いてんのに……
昼休み。
購買で買ってきたコロッケパンを頬張ってる俺に、ワタルは引きつった顔で言い捨てた。
「テツタのことさぁ、オレ、これからニブチンって呼んでいい?」
「いっ、いいわけないだろー!!」
「だーって、ニブチンなんだもん。
これ以上ないってくらい、テツタにピッタリすぎるネーミングだよ」
「どこがだよっ?」
「そういうトコ!
ニブチンだって分かってないトコとか、特に?」
「んなチクチク言うなよぉ。
だからこうやって、お前に相談してるんじゃんか……」
――日曜日の、りぃの浮き沈みの激しかった機嫌のこと。
あれからどんなに考えても、俺にはさっぱりわかんなかった。
デートの初めから最後まで、何度も繰り返して思い出してみたけど……
りぃが拗ねた理由、ホントに何にも思い当たらなかったんだ。
しいて言えば、やっぱ服貸したことかな?
でも、いくら俺が考えたって、そんくらいの答えしか思い浮かばない。
だからこうして、恋愛経験値が高いワタルにすがる思いで聞いてんのに……