フタリの事情。
「オレ、テツタがここまで重症とは思わなかったよ……」



はぁぁぁー……


そりゃもう長いながーいため息を吐いたワタル。

しかも、すっげーわざとらしく。


くぅっ。

そこまでされると傷つくぞ、ワタル……



「ワタル、何か分かってんのか?
てか、りぃが可哀相ってどういうことだよ?」


「言葉のまんまだよ?
幼馴染ちゃんの言葉、もう一度よく考えてみて」


「考えたけど、わかんなかったんだって!」


「じゃあ、例えばさ。
幼馴染ちゃんが、そうだな……」


ちょっと考え込んで、


「その、いつも持ち歩いてるタオルを、テツタ以外の男に貸してるとする。
どう思う?」


りぃが、タオルを他の男に?

そ、そんなの、


「ヤダよ、イヤに決まってんじゃん!!」



あれは俺専用だし……!

てか、そんなコトでもして、りぃに変な気でも持たれたりしたらたまんねーよ!

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