フタリの事情。
*お悩み相談室
「――なしに決まってんじゃん」


ていうか、いきなり全否定かよっ!

ついで、


「もう告っちゃえば。
自称ヘタレは卒業したいんでしょ?」


痛いトコロをグサッと刺された俺。


……しかも。

今のかなり深くいったぞ、おい。


確かに、自称ヘタレは卒業したいけど!




『ぶっちゃけさぁ……』なんて前置きをした俺の親友は、本当に思ったままをぶっちゃけてくれてるらしい。

あっけらかんとした表情で続けた。



「好きだって言ってさ、
キスでもしちゃえばいいんだよ」


「だから告白はできな……
って、キッ、キスってお前っ!」


「いちいち単語に照れない。
そんなんじゃ、先が思いやられるよ~?」


いやだって。

まだ『好き』の『す』さえ言えてないってのに、


「そんな話、俺にはハードル高すぎだよ!」


キスなんて程遠すぎる……

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