フタリの事情。
「雨強いね……
このまま今日一日雨だと、朝練だけじゃなくて、放課後の部活もなくなっちゃうねぇ……」
言いながら、傘を広げたりぃ。
目に飛び込んできたその薄いオレンジ色に、思わず俺の頬がゆるんだ。
「使ってくれてるんだ」
「え?」
「その傘」
りぃが持ってるオレンジに小さな白の水玉模様の傘は、俺が去年の誕生日にりぃにプレゼントしたものなんだ。
女の子ってどういうものが好きかわかんなくて、すげー悩んで。
ちょうどその時期、たまたまりぃの傘が壊れたから、チョイスしたんだけど……
買ってから、プレゼントに傘って微妙!?、とか何度も思ってさ。
渡した時、りぃはすげー喜んでくれたけど、使ってるトコ一度も見たことなかったから、結構気にしてた。
やっぱ俺、選択間違えたのかな、って。
「――あ、ううんっ……
実はね、使うのは今日が初めてなんだ」
……だよなぁ。
この前一緒に帰った時も、別の傘、手に持ってたもんな。
一瞬で撃沈……
「そっか……柄、微妙だった?
チェックとか花柄とか、もっと他のにすれば良かったな」
このまま今日一日雨だと、朝練だけじゃなくて、放課後の部活もなくなっちゃうねぇ……」
言いながら、傘を広げたりぃ。
目に飛び込んできたその薄いオレンジ色に、思わず俺の頬がゆるんだ。
「使ってくれてるんだ」
「え?」
「その傘」
りぃが持ってるオレンジに小さな白の水玉模様の傘は、俺が去年の誕生日にりぃにプレゼントしたものなんだ。
女の子ってどういうものが好きかわかんなくて、すげー悩んで。
ちょうどその時期、たまたまりぃの傘が壊れたから、チョイスしたんだけど……
買ってから、プレゼントに傘って微妙!?、とか何度も思ってさ。
渡した時、りぃはすげー喜んでくれたけど、使ってるトコ一度も見たことなかったから、結構気にしてた。
やっぱ俺、選択間違えたのかな、って。
「――あ、ううんっ……
実はね、使うのは今日が初めてなんだ」
……だよなぁ。
この前一緒に帰った時も、別の傘、手に持ってたもんな。
一瞬で撃沈……
「そっか……柄、微妙だった?
チェックとか花柄とか、もっと他のにすれば良かったな」