フタリの事情。
「今日から気をつけます。
つっても、数字とお経にはどうしても抗えないんだよなぁ……
まぶたがこう、だんだん重くなってくってか」
「あははっ。
お経じゃなくて、古文でしょ?
とにかく、寝顔サービスはもう終わりだよ?」
「寝顔サービスって……
一体、誰にサービスするってんだよ?」
「わたしのクラスの女子とか……
皆体育の時間、結構騒いでるんだよ。
関谷先輩寝てる、かわいーって」
「はぁ?」
多分俺、寝てる時半目になってるぞ?
起きようって意識も頭の片隅に少しはある分、まぶたが中途半端に降りてるらしいんだけど。
コックリしながら、突然身体がビクッてなって、その振動に起きることもしばしば。
その度に、ワタルの忍び笑いが後ろから聞こえてくるし。
何を「かわいー」っていうんだか。
自分で並べといて言うのもあれだけど、超微妙じゃん……
「サービス、わたしだけならいいけど……
他の子も、なんてヤダもん……」
「何、聞こえなかった。
もっかい言って?」
「何でもないっ。
とにかく、居眠りしないか、するなら窓の方は見ちゃダメだからね」
そんな言葉を残して、りぃは早足に廊下を歩いていった。
つっても、数字とお経にはどうしても抗えないんだよなぁ……
まぶたがこう、だんだん重くなってくってか」
「あははっ。
お経じゃなくて、古文でしょ?
とにかく、寝顔サービスはもう終わりだよ?」
「寝顔サービスって……
一体、誰にサービスするってんだよ?」
「わたしのクラスの女子とか……
皆体育の時間、結構騒いでるんだよ。
関谷先輩寝てる、かわいーって」
「はぁ?」
多分俺、寝てる時半目になってるぞ?
起きようって意識も頭の片隅に少しはある分、まぶたが中途半端に降りてるらしいんだけど。
コックリしながら、突然身体がビクッてなって、その振動に起きることもしばしば。
その度に、ワタルの忍び笑いが後ろから聞こえてくるし。
何を「かわいー」っていうんだか。
自分で並べといて言うのもあれだけど、超微妙じゃん……
「サービス、わたしだけならいいけど……
他の子も、なんてヤダもん……」
「何、聞こえなかった。
もっかい言って?」
「何でもないっ。
とにかく、居眠りしないか、するなら窓の方は見ちゃダメだからね」
そんな言葉を残して、りぃは早足に廊下を歩いていった。