フタリの事情。
「なんてか……うまく言えないけど。
りぃのこと怖がらせてたら、本当悪いと思ってる。
怒るのも……」
「怒って、ないよ?
ただ……ドキドキして……
うん、ドキドキ、する」
「りぃ?」
「怖くもなかったよ、少し、苦しかった、けど……
ね、てっちゃん……
聞いてもいい?」
「何を?」
「今の……どうして?」
「え?」
「どうして……ぎゅってしたの?」
後戻りできない。
腹をくくれ、って。
耳のずっとずっと奥の方から、そんな声が聞こえた気がした。
誤魔化したりすんのは苦手だし出来ないし、何より、りぃに失礼な気がする。
ここまで来たら、はっきり言うしかない。
それに今言わないと、俺一生言えない気がする。
10年間、想ってた言葉。
どうして、なんて。
理由は一つだけで。
「俺……俺、りぃのこと――」
りぃのこと怖がらせてたら、本当悪いと思ってる。
怒るのも……」
「怒って、ないよ?
ただ……ドキドキして……
うん、ドキドキ、する」
「りぃ?」
「怖くもなかったよ、少し、苦しかった、けど……
ね、てっちゃん……
聞いてもいい?」
「何を?」
「今の……どうして?」
「え?」
「どうして……ぎゅってしたの?」
後戻りできない。
腹をくくれ、って。
耳のずっとずっと奥の方から、そんな声が聞こえた気がした。
誤魔化したりすんのは苦手だし出来ないし、何より、りぃに失礼な気がする。
ここまで来たら、はっきり言うしかない。
それに今言わないと、俺一生言えない気がする。
10年間、想ってた言葉。
どうして、なんて。
理由は一つだけで。
「俺……俺、りぃのこと――」