フタリの事情。
ていうか。

やばいじゃん、この状況……


もしも、あいつが告白OKしちまったら?

他の男と付き合うことにでもなったら?



無理。

無理、無理すぎ!!


俺、絶対立ち直れない。

それ以前に、後悔する。



――どうして気持ち伝えとかなかったんだろ、って。





「ね?
だから、早いトコ動いたほうがいいよ」


うん。

今回ばっかりは、ワタルの言う通りだよな。


「テツタの場合、すぐに告白はムリだと思うから。
とりあえずちょっとずつ攻めてけば?」


「攻める、って?」


「まずは、“幼馴染”を脱出すること。
男としてみてもらわなきゃ、始まらないし」


「それって、どうすりゃいいの?」


「う~ん……
オレの場合はキスから始まったけど。
テツタじゃそうはいかないしね」

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