キケンな恋はハチミツの香り


窓を開けると秋を感じさせる、ちょっと冷たい爽やかな風が舞い込んだ。



「寒いな…」


チェックのスカートとブレザーを着て、ローファーを履けば準備完了。


あたしは髪に時間を掛けない主義だから、巻いたりしない。

櫛を通すだけの
本当にシンプルなストレート。



だいたい髪をクルクルにしてどうなる訳?


多分、男の気を引きたいのかな?

あたしは、そこまでして男を落とそうなんて思わないけど…



なんて考えてたら
もう8時15分。



「絶対遅刻だ……」



大きなため息が出た。


あたし、遅刻するの何回目だ?



“どうせ遅刻なら…”と、開き直り
特に急ごうともせずゆっくり学校へ向かった。





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