【短編 時間を越えて】
駐車場は教会を出て、目の前にある県道を渡ったところにある。

亨は走って道を渡り、車のドアの鍵を開け、助手席に置いた結婚指輪の入った箱を手に取った。

「よかった。 ちゃんとあったよ。」

ふと、車の時計に目をやると式まで5分と迫っていた。

「やばっ。 急いで戻らないと!」

亨は車に鍵をかけ、指輪の入った箱を握りしめ、教会に向かって走り出した。
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