お家に帰ろう。
「も〜!ガラにもナイことを!」

「腹が立ったんだよ。吉岡に…」

「…はーちゃんのため?」

「もちろん!…でも、アイツに計算を狂わされたってのが一番の原因かな!おまえのことも他人にまでバレたわけだし。」

「テツのこと?」

「市川も!…テツだけだったから良かったけど…いや、そーでもないか?他人に知れると面倒くさいだろ…勝手な想像とかされてさぁ。」

「想像ねぇ〜」


明は湿布を取り換えながら、将人の脇を人差し指でくすぐった。


「やめっ!イテテテ…」

「あは、ごめんごめん。」

「…テツにココもバレたしなぁ。」

「テツは大丈夫だよ。」

「いや。アイツ、変に機転が回るからなぁ。」

「知ってる。馬鹿じゃないってことも。」

「…なんか…妬けるんすけど。」

「うん。わざと言った。あたしもはーちゃんに嫉妬したから。“無茶して〜”って!」

「おまえだって相当無茶したろ!吉岡呼び出して…もう、絶対あんなことすんな!」

「分かってるよぉ。」

「サイトのことも、俺、聞いてねーぞ!」

「言ってないもん。」

「…あんなの気にすんな!同じイニシャルなんて山ほど居るし。」

「うん。」

「…まだ、なんか隠してるだろ?」

「…はい、貼れたよ。」

「ごまかすな!」

「……お父さんと…会った。」
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