お家に帰ろう。
将人がリビングにやってくると、

「そーだ。まーくん、ちょっと解らない問題があるの。あとで教えて。」

「んあ。コレ食ったらな。」

「先に、他んとこやってるね。」


そう言って明は部屋に向かった。


「助かるわ、お兄ちゃん!頼むわね!」

母が言うと、

「私が教えると喧嘩になるからさ!」

と遥。


(やっぱ、そーゆーモンなんだ。タメだもんなぁ、あの馬鹿と。…ん?)


将人は遥を見た。


「なによ?」

「おまえ、彼氏いんの?」

「何なの突然?!関係ないでしょ!」

「ちょっと聞いただけ。(やっぱナイな。)」



将人が夕食を済ませた頃、遥は流行りのドラマを観るためテレビにかぶりついていた。


「ご馳走様。」


立ち上がると、

「あ、これ明に持っていってくれる。」

母親にシアトル系カフェオレを渡され、

「ん。」

二階に上がって行く。


トントン。

「はい。」

「入るぞー。」


明は机に向かっていた。

< 211 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop