お家に帰ろう。
「しー、しー!」

「ごめんごめん。でも…どーゆーこと?」

「明にはね、いるの!年上の」

「違うよ。」

「え?」

「自分のためだよ。」

「?」

「よく解んないけど…そっか。どーりで時々、色っぽいなーって思ってたんだぁ」

「うんうん。もしかして明…もう…そーなの?」

「まさか!子供扱いされてるから…あたし。」

「へー。大事にされてんだぁ。」

「そんなんじゃないんだなぁ。今の関係を守りたいだけ。(家族ってことをね。)」

「ってことは、ユッコとは違うんじゃん?」

「そーだね。あたしは、今の状態のままじゃヤダ!ハッキリさせたい。じゃないと次にいけないもん!」

「切り替え早すぎっ!」

「深追いをしないの!」

「でもさ、明は切り捨てられないもんね?」

「は?」

「だから、テツくんとの幼なじみの関係も壊さないんでしょ?」

「だって、もし一線を越えたなら、またただの幼なじみには…」

「戻れないよね〜!」


そう、声を揃える二人に対して

「そんなんじゃないよ。(他人を巻き込みたくないだけ。)色々面倒臭いし。」

と、明は呟いた。

「だよね。テツくんの隣で優越感に満ちた吉田果穂のあの顔見ちゃうとね…いつまで続くんだろ?」

「さすがにテツくんのレベルまでは下げられなかったって?学校。」

「頭が良すぎるのも大変だ。」

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