お家に帰ろう。
口には出さないだけ…
もしくは、
話せる相手がいないだけで

実は皆、心のどこかで同じようなコトを思っているかもしれない。


それを実行するかどうかは、また別として…



「お、このページ全問正解だよ。やるじゃん。」

「まーね。」

「俺が教えなくてもイーんじゃね?」

「春になったら家出て行くんだから、こーやって居られるのも今のうちでしょ。」

「遊びに来りゃイイだろ。」

「…ねえ、まーくん。」

「ん?」

「受験が終わったら、何かご褒美ちょうだいな!」

「あ、いーよ。何が良い?今、俺バイトで潤ってるから。」

「…考えとく。」

「ん。あ、あんまり高価すぎるモノはちょっと…」

「しょうがないなぁ。」

「何だよそれ。あと遥には言うなよな。あいつの受験の時は何もしてやってねーから俺。」

「分かってる。」

「じゃあ、次、このページ。」

「楽しみだな〜。何にしよう。」

「まずは合格してから。さっさとやれ!へへへ、アメとムチだ。」

「その分アメが巨額化するけど、いーの?」

「ダメ。…?つーかさ、俺への報酬は?」

「あたし、女子校にしたんですけどぉ!」

「あ、そっか。」

「だいたいさぁ、勉強見るって自分から言い出したことじゃん。」

< 217 / 278 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop