お家に帰ろう。
『実は私、市川くんと…………』


その文面が飛び込んできた目を、グッと閉じ、
一度、深く空気を吸い込んでから、

「…ごめんな。」

謝ったのは将人だった。


「俺のため?…だよな?…でも、時と場合によるって言ったろ…俺にも落ち度があったし…」

「…」

が、明からは何も応答が無い。


「…また黙りかよ。それじゃ話になんないだろ。」


すると、

『あの女の人は?』

明からのメールが届き、

「だから、彼女は関係ないって!ただの友達!…向こうは気に掛けてくれてるみたいだけど、俺はナイから!」

将人は電話で返した。…そして、

『マンションまで知ってるのに?一人暮らしを満喫してるとしか思えない!』

「勝手に来たんだって言ったろ!俺だってビックリしたんだ。」

と、メールと会話を繰り返し、

『覚悟しておかないと!また、いつかのために。』

「おまえが言うから部屋借りたんだぞ!俺は、いつそっちに戻ったっていーんだ!!」


……電話が切れ―――――――!


『そしたら、二人っきりで会えなくなっちゃうじゃん。』


すぐに届いたメールを見た瞬間、
安心から顔を綻ばせる将人は

『コソコソしなくても良くなる日が、絶対くるから(^^)v!』

自分の願いも込めたメールを送信するのだった。

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