運命の恋


その後は何事もなかったかのように宴は再開されたが、アルヴィンとフェリシアの頭からは老婆の言葉が離れなかった。



しかしそれも、宴から1ヶ月、2ヶ月と過ぎていくうちに自然と頭から消えていった。



時は経ち、ロアは10歳の誕生日を迎えた。



髪も伸び、美しい王女に成長したロア。



そんな彼女には、絶対に行ってはいけないといわれている部屋があった。



それは城の一番高い塔。


幼い時にはしっかりと言いつけを守っていたが、成長するにつれて好奇心というものが芽生えてくる。



ロアも同様である。



家来の目を盗んでこっそりと塔へ忍び込んだロアはそこで年老いた老婆に出会った。
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