運命の恋
店に帰ったアランはアラーナのドレスのデザインを考えていたが、アラーナを思い浮かべようとするとどうしてもロアの姿が浮かんでしまっていた。
夕方見たロアの涙…
「くそっ」
頭をくしゃくしゃとかきながら椅子から立ち上がるとアランはゆっくりと窓に近づき窓枠に手をついた。
夜空で輝くたくさんの星をゆっくりと見つめる。
今はアラーナ姫のドレスのデザインを考えなければならないのに…
全く集中できない自分に腹が立った。
でも…
「ロア姫…」
そう呟くとアランは目を閉じた。
初めて会った時はなんて無愛想な姫だと思った。
しかし、俺は結局君の容姿の美しさに惹かれ何度も会いに行ってしまった。
でも今日。あなたの涙を見たとき…