運命の恋
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「ロア様…今日はとてもいい天気ですよ」
「…………」
ロアに食事を運んできた使用人―セルマが食事をテーブルに並べながら何回かロアに話しかけたがロアは相変わらず窓の外をぼんやりと眺めている。
セルマはロア専属の使用人で、ロアが他人に心を閉ざして以来ずっとロアに仕えている。
ロアの予言の事を知る数少ないうちのひとりであり、部屋に訪れてはその日の外の様子や城の出来事を話している。
もちろん、ロアが反応する事はほとんどないのだが…
「では、お食事が終わった頃にまた参りますので…」
そう言ってお辞儀をすると、セルマは部屋を後にした。
セルマが部屋を出てから、しばらく外を見ていたロアはテーブルの上に並べられた豪華な食事に目をやった。