彼岸花の咲く頃に
「やらんか」

低い声で突きつける姫羅木さん。

脅迫していたのは悪狐の筈なのに、逆に追い詰められている。

「やってみぃ。燃やすのじゃろう?」

「う…ぐ…」

「ほれ、やってみよ」

「うぬ…貴様…!」

うろたえる悪狐。

逆に業を煮やした姫羅木さんは。

「やらんかぁあぁあっ!」

いつもの穏やかな彼女とは思えないような大声で、悪狐を圧倒する!

「ぐ…おお!やってやるわ!このクソ女がぁっ!」

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