彼岸花の咲く頃に
ご機嫌の体でスーパーを出て行く姫羅木さん。

俺は…昨日にも増して狐につままれた気分だった。

いや、実際につままれたのだ。

店外に出た姫羅木さんを追い、思わずスーパーの外に駆け出すと。

「!」

外は晴天にもかかわらず、雨が降り出していた。

雲ひとつない青空。

なのに降雨。

そんな中を、鼻歌でも歌っていそうな表情で、姫羅木さんは歩いていく。

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