最後の大好きな人


















――――…なんて嘘だよ。





ほんとは、すっごくすっごく嫌だよ…っっ!!!







一年で同じクラスになって、






席が隣になって、すぐに仲良くなった。






放課後屋上に呼び出されて、真っ赤な顔で好きだって言われた時、ほんとに嬉しかった。






わたしもずっと好きだったから。







図書室で初めてキスをして、







初めてオトナになったのも、一緒だったよね。







わたしに向ける笑顔も、






頭をなでてくれる大きくてあったかい手の平も、






泣きたいときに黙ってかしてくれる広い胸も、







特別な時にくれる甘い囁きも、






あなたのなにもかもが、







わたし以外の誰かに向けられるなんて、






本当は、嫌で嫌で仕方ないよ…っっ!!!
< 7 / 10 >

この作品をシェア

pagetop