最後の大好きな人
――――…なんて嘘だよ。
ほんとは、すっごくすっごく嫌だよ…っっ!!!
一年で同じクラスになって、
席が隣になって、すぐに仲良くなった。
放課後屋上に呼び出されて、真っ赤な顔で好きだって言われた時、ほんとに嬉しかった。
わたしもずっと好きだったから。
図書室で初めてキスをして、
初めてオトナになったのも、一緒だったよね。
わたしに向ける笑顔も、
頭をなでてくれる大きくてあったかい手の平も、
泣きたいときに黙ってかしてくれる広い胸も、
特別な時にくれる甘い囁きも、
あなたのなにもかもが、
わたし以外の誰かに向けられるなんて、
本当は、嫌で嫌で仕方ないよ…っっ!!!