違いすぎるふたり☆
「だからって、それはないだろ」





そんなこと、ありえるわけない。





俺は今まで誰かを好きになったことなんてない。





そんな気持ちだって、知らない。





「ないなんて言い切れないだろ?」





「だって、俺は沙季と会ったばっかなんだぜ?しかも喋ったのだって、入学式の時と今日だけだし」





そう。俺と沙季は会って数日。





喋った事だって…数えられるほどだし。





「会って何日経ったかなんて関係ねえんだよ。だって俺、もう瑠奈の事好きになっちゃったし♪」





「はぁ…??」





「俺とパートナーの子だよ。沙季ちゃんと仲良いじゃん」





「だからって、俺が沙季を好きかどうかと、お前が瑠奈って奴を好きになったのじゃ、関係ねえだろ」





「ま、そうなんだけどな?」





「じゃあ、わざわざ言うんじゃねえよ」





遼が何を考えているのか全く分からない。





「まあ、俺が言いたかったのは、好きになるのに日数なんて関係ないって事♪」





好きになるのに、日数は関係ない……か。






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