丸腰デパート・イケメン保安課
「ミッチーさんがイギリス行ってから何年かなぁ?」
「七年でございます、貢様。大輝様はどうなさったのですか?赤いお髪になって」
「進化中!!」
「ほほほ…完全攻略でございますか」

みんなは御手洗さんの周りで談笑してる。
たまに会話は訳わかんないけど…楽しそう。


「そうそう、ワタクシ先ほど、こちらのおじょうさんとお会い致しまして」

ねぇ?と、御手洗さんは笑いかけてきた。
主任と違い、御手洗さんは物腰柔らかな人だなぁ。
人生の年季ってやつ?

「会ったの?桜田ちゃん」
「はぁ、通用口前で」

蟻について語られました。


「ワタクシの体調をお気遣い頂きました。お優しい方でございます」

いや、そんなたいした事は。
声をかけただけで。

何?何か感じ良くない?御手洗さんって!


「ワタクシ、坊ちゃまに会いに帰国したのですが…時差ボケで朝方4時に来てしまいまして」

時差ボケ?!
朝方4時は暗いからわかるだろ?!

「ドアは全て戸締まりされており…ピッキングで解鍵しようかとも思考しましたが」

ピッキングって!!

「あいにく道具を持ち合わせておらず、外で5時間待ちましたよ」


やっぱり変…御手洗さん…。
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