丸腰デパート・イケメン保安課
「…………………ハイ?」


耳を疑った。
今、何と?


「桜田綾美!!俺と結婚しよう!今すぐに!」
「はあああぁ―――?!」


呆然とした―…。

結婚って聞こえたんだけど?

しかも今会ったばかりの人から……。


「あ〜らら、言っちゃったよ」
苦笑するビジュアル系。
家紋さんは、ため息をついてる。

「笙…それは唐突すぎるだろう」
「トウトツ?トウトツって何だ?」

あたふたと慌てる主任。
ジャニーズ系は頭を抱えて蒼白だ。


「何だ?何が悪いんだ」
「いきなり結婚はないだろう?」
「…電撃を狙ったんだが」
「だから今日は、ピ〇チュウのパンツでキメてみたのか?安直な」

ピ〇チュウパンツに意味あったんかい?!

「順序が違うんだ」
「順序?!何か飛ばしてるってのか?!」
「ああ…」
深刻な家紋さんの瞳…。

「笙…婚約指輪を忘れている」

「ソレ!!順序とかのレベルじゃないですからあぁ!!視点ズレまくりだぁっ!!」

またしても叫んだ。

キョトンとする主任と家紋さん。
わからんのかいっ?!

「いきなり結婚って何ですか?!」
「……いやぁ」
主任は頭をかいて笑った。
照れてる場合か?!
誉めてないからっ!!
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